2015年2月22日日曜日

宝くじ

君の人生に影響を与える文章を書かないといけない。
君の人生を百八十度変えてしまうそんな文章を書かないといけない。


□□□ x 環ROYというコラボ曲で「宝くじ」という楽曲がある。
宝くじが当たったらどうすんの?って曲だ。
実際に誰かと世間話をしていると「宝くじ当たったらどうする?」なんて話題になった事があるが、僕がよく聞く模範解答はこれだ。
「当たった事を誰にも教えないで普通に仕事も続けて普通に暮らす」
僕がたまたまそういうクジを続け様に引いたのかわからないが、この返答を僕は憶えている限り三人の口から聞いている。

それを踏まえて僕は最近よく考える。
「もしかして、この中に宝くじで一等当たって数億持ってるけど、何食わぬ顔して仕事してる奴がいるんじゃねぇの?」って。
職場のデスクの配列を眺めながら僕は、三浦さん(仮名)はどんなミスしても絶対に怒らないよね?
じつはお金を持ってるから心に余裕があるんでしょう?なんて思ったり。
環さん(仮名)はほんと落ち着いてるってレベルじゃないくらいどんな納期がやってきても穏やかだよね?
納期に間に合わなくて大目玉食らってクビになっても別にお金あるしーって腹の底で考えてんでしょう?なんて思ったり。
隠れ億万長者を勝手に炙り出して発破を掛けて、僕は勝手に心の中で嫌味を言うのだ。
別に職場に限った話じゃあない。
エムシーバトルの現場とかで、貧乏や劣等感を武器に戦ってる奴を眺める。
「そんな事言っちゃってるけど、本当は宝くじ当たったの誰にも言ってないんでしょー?羨ましいなー」なんて思ったり。
「俺は優勝して掴む十万円!」なんて優勝賞金をバトル中に声に出すラッパーがいる。
本当は十万円なんてうまい棒一本しか買えねぇくらいの価値に思ってんでしょー、いいなー。なんて思ったり。
なんかもうそういう思考で生きていると、街中がみんな宝くじ当たったのを隠してる他人に見えて、すごく惨めな気分になってくる。

昔、青森から仙台までテニスの合宿で頻繁に通っていた友人がこんな事を言っていたのを思い出す。
「四時間とか平気で入ってるAVを早送りしないで観た事ねぇだろ?
 俺は、青森から仙台までの四時間、AVをノンストップで観ながら運転してんだ。
 んで、仙台のインターで降りて下道に出ると、歩道を歩いてる人っ子一人一人がマジ裸に見えてくるんだよ!
 今度やってみ?
 でも、一個だけ注意点がある。仙台はマジでブスが多い」
仙台にブスが多いかどうかは知ったこっちゃねぇけど、この馬鹿な友人の話は実話である。
まあ、とにかくこんな具合に僕は時々、周りの人間がみんなお金持ちに見えてきて、コンプレックスの波に溺れそうになる。
そういや、最近あいつやけに羽振りがよくなったな?
お前にそんないい車買う金ないだろ?
頭の中をニコニコ動画のコメントみたいに流れていく独白に嫌気がする。

宝くじと掛けましてヒップホップと説く
その心は?
やっぱスクラッチですよねー。


お後がよろしいようで。